一年中快適な室内環境を保つには?温度感覚を決める条件とともにご紹介!
日本の夏は世界でも特に暑く感じると言われています。
他の地域と気温は大差ないものの日本の夏が暑いと言われる理由、それは湿度です。
夏は湿度が高く、冬は乾燥しているために、それぞれより暑さと寒さを感じるようになってしまうのです。
このように、人の温度感覚は温度だけではなく他の条件も関わってきます。
そこで今回は、人の温度感覚を決める環境条件とともに、一年中快適な室内環境を保つ条件を解説します。
□人の温度感覚を決める環境条件
人の温度感覚を決める要素は、環境的要素と人間側の要素です。
家づくりに関係あるのが環境的要素で、これは次の4つに分けられます。
1.空気の温度
夏は26~28度、冬は20~22度が快適な温度とされています。
2.空気の湿度
40~70パーセントが過ごしやすい湿度です。
3.人体周囲の気流速
夏は風が吹くと涼しく感じるために秒速0.5メートル以下、冬は風を感じると寒く感じてしまうので秒速0.15メートル以下が良いとされています。
4.室内の表面温度
室内の表面温度とは、天井や床、壁の表面温度のことを指します。
表面温度が高いと暑さを感じ、低いと身体の表面から熱を奪われるため寒さを感じます。
□今からでもできる!一年中快適な室内環境を保つ条件
家づくりの段階から断熱性や気密性、空気の流れを意識することも大切ですが、日頃から快適な室内環境は整えられます。
*夏は除湿、冬は加湿
日本の気候は、夏は高温多湿、冬は低温乾燥です。
どちらも湿度の関係でより暑さや寒さを感じてしまいます。
室内では温度調節も大切ですが、快適な湿度にも保ちましょう。
湿度の調節は、快適さだけではなく、風邪予防やカビ予防にも役立ちます。
*エアコンの風向きを夏は平行、冬は下向き
室内温度の快適さは、数値だけではなく部屋全体の温度の均一さも重要です。
空気は、冷たいと下に溜まりやすく、暖かいと上に溜まりやすいという性質があります。
そのため、夏はエアコンの風向きを平行にすることで、上に溜まった暖かい空気を冷やし、かつ下に移動させられるので、部屋全体を冷やすことが可能です。
反対に、冬はエアコンの風向きを下向きにすることで、下に溜まった冷たい空気を暖め、かつ上に移動させられるので、部屋全体を暖めることが可能です。
*空気の循環
より効率的に温度や湿度を調整するには、サーキュレーターを導入しましょう。
風を発生させますが、人に当たらないような向きにしておけば寒く感じることはありません。
□まとめ
一年中快適な室内環境を保つためには、人間の温度感覚を決める環境的要素である温度、湿度、気流速、表面温度を意識する必要があります。
この4つの要素はエアコンの調整でも対応できますが、家づくりから意識するとより快適な室内環境を作り出せます。
ぜひ家づくりでは、間取りやデザインだけではなく、快適さも求めてみてください。