人気のパッシブデザインと平屋を組み合わせるポイントを解説!
ライフスタイルの多様化、また地球環境問題の深刻化は、家づくりにも影響しつつあります。
その中でも、老後の暮らしを考えて選ぶ方が多い「平屋」と、省エネを目指す「パッシブデザイン」は注目を集めています。
それぞれにメリットがありますが、組み合わせることによってメリットは2倍になるのでしょうか。
今回は、平屋とパッシブデザインそれぞれのメリットとともに、パッシブデザインの平屋にする際の注意点を解説します。
□平屋とパッシブデザインのメリット
*平屋のメリット
平屋はワンフロアに生活スペースが集結していることが最大の特徴で、このことがさまざまなメリットを生んでいます。
・効率的な動線
縦の移動がなく、横の移動で完結するため、家事動線をはじめとした生活動線が短縮されます。
・バリアフリーで安心
階段がないことは、ご高齢の方や小さなお子さまが階段から転落するリスクをなくします。
・家族間のコミュニケーションがとりやすい
生活スペースが1階に集結しているため、自然と家族と顔を合わせる回数が増えます。
・耐震性が高い
平屋自体の高さが低いため、構造的に安定しています。
2階を支えるための柱や壁を設置する必要がないので、間取りの自由度が高いのも嬉しいポイントです。
・メンテナンス費用を抑えられる
定期的に必要なメンテナンスも、2階部分がなく大規模な足場を組む必要がないので、費用を抑えられます。
*パッシブデザインのメリット
パッシブデザインは、省エネを目的とした設計手法です。
自然エネルギーを活用するため、環境に優しいというのがメリットの1つです。
また、エネルギー使用量が減るため、光熱費も抑えられます。
特に、夏は日射遮蔽、冬は太陽熱利用によって冷暖房にかかる光熱費を減らせるのです。
他にも、室内の温度を一定に保てるため、ヒートショックの危険性が低いという健康面でのメリットもあります。
□パッシブデザインの平屋にするときのポイント
平屋とパッシブデザインには両方にメリットがあります。
組み合わせてもそれぞれのメリットを活かせるように、以下のことに注意しましょう。
1. 土地選びに注意
パッシブデザインは、できるだけ室内に太陽光が入るように設計されます。
一方で、平屋は1階部分のみであるため、周りの建物が高い場合、十分な太陽光を確保できないかもしれません。
平屋でも太陽光を確保するために、土地選びでは周りが開けた大きな土地を選びましょう。
2.建物の形と向きに注意
開けた土地を選べたら、次に平屋の形状や向きに注意して設計することが重要です。
太陽の向き、日照時間を計算し、できるだけ太陽光が入るように設計しましょう。
3. 間取りに注意
最後に、窓の大きさや位置に注意して間取りを決めていきます。
窓は太陽光の確保だけではなく、風の通り道も考慮しなければいけません。
南側の窓は大きく、北側の窓は小さくすると、冬も暖かく過ごせます。
また、庇(ひさし)を配置することで夏の直射日光を避けられるので、ぜひ参考にして設計してみてください。
□まとめ
平屋とパッシブデザインにはそれぞれにメリットがあります。
パッシブデザインの平屋にする場合は、開けた土地を選び、建物の形や向き、窓の大きさに注意して設計しましょう。
それぞれのメリットを活かした家づくりで、快適で健康的な生活を過ごしてみてはいかがでしょうか。