パッシブデザインでは換気が重要!第一種換気をおすすめする理由について
パッシブデザインは、断熱性・気密性、昼光利用、日射熱利用暖房、自然風利用、日射遮蔽という5つの要素を軸に設計されています。
その中でも今回注目するのが、断熱性・気密性による健康リスクです。
パッシブデザインで24時間換気システムが義務付けられている理由とともに、第一種換気をおすすめする理由を解説します。
□パッシブデザインでは換気が重要!
自然風利用ができるように設計するパッシブデザインだからこそ、換気を意識した設計ができますが、多くの人は住宅の設計時から換気性能を重視しません。
しかし、パッシブデザインではなくても、全ての住宅において換気は重要です。
呼吸や調理などによる水蒸気や二酸化炭素によって室内の空気は徐々に汚れていき、また家具から発生する揮発性有機化合物も蓄積していきます。
これらの汚れた空気がどんどん部屋に溜まっていくと、健康に被害を及ぼす危険性、さらには住宅そのものに悪影響を与える危険性があるのです。
特に、パッシブデザインでは高気密・高断熱が求められているため、化学物質による空気汚染やカビやダニの繁殖の可能性が高まり、シックハウス症候群を発症してしまうケースも考えられます。
このような健康被害からご家族を守るためにも、換気性能を重視して家づくりを進めていきましょう。
□パッシブデザインには第一種換気がおすすめ!
そもそも全ての住宅に換気装置はついており、パッシブデザインに関しては24時間換気システムの設置が義務付けられています。
換気方式は、吸気と排気の関係によって3種類に分かれます。
第一種換気は、給気・排気ともに機械を使用するので確実に部屋全体を換気できます。
第二種換気は、給気にのみ機械を使用し、排気は機械を使用せずに排気口から自然に排気します。
第三種換気は、第二種換気の反対で、自然に給気口から給気して機械で排気する方法です。
パッシブデザインには、強制的に給排気する第一種換気をおすすめします。
高断熱・高気密であるパッシブデザインの家では確実に換気をしなければ、健康リスクが高まってしまうからです。
また、強制的に換気することで、家全体の温度と湿度が一定になり、エアコンの稼働効率が上がるというメリットもあります。
給気・排気ともに機械を設置する必要があるため初期費用はかかりますが、長期的に考えると光熱費を抑えられるのです。
□まとめ
家の中が換気されないと、汚れた空気や化学物質が溜まってしまい、健康や住宅そのものに被害を与える危険性があります。
特に、パッシブデザインは断熱性と気密性が高いため、そのリスクがさらに高まってしまいます。
パッシブデザインの家には確実に換気できる第一種換気を取り入れて、健康に、そして快適に暮らしましょう。